てらいもなく平民の子供を「友達」だなんて言い放てるお前だから俺は何も言えない。誰かに嫌味を言われても、身分など関係ないと一蹴できるその傲慢さをどれほど羨ましく慕わしく憎らしく思ったか。お前は想像すらしないんだろう。ときどき俺が無性にお前に苛立っていたのを。感謝してる。感謝してる。そうだ、きちんと感謝してる。あのままじゃ妹共々のたれ死んでいた。でも俺の心の中で声がする。違う、と血を吐くように叫んでる。ラムザ、ラムザ。お前は何を得た。俺は何を得ようとしていた。教えてくれ。俺は何を求めていたのか。ああ、オヴェリア泣くな。妹に誓ったんだ。お前を裏切らないと。覚えているだろう。だから泣くな。笑ってくれ。ティータのように。そうだ、ティータはどこだ。ティータ、悪い夢を見たんだ。お前が冷たくなっていく夢。でもあんなのはただのゆめだ。さっさと任務を終えて、お前の元へ帰るからな。大丈夫、ラムザもいる。大丈夫、すぐ帰ってくる。そうだ、花を摘んでいこう。きっと喜ぶ。ああでも、手の内にあるのはナイフだ。おかしい。花はどこだ。あいつの笑顔が見たかったのに。なんだか眠い。とても眠い。いや駄目だ、花束を持って帰るんだ。でも、それは誰にあげるものだったっけ。





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