「王妃様のご懐妊が正式に発表されたそうですわ」
「まぁ、それはめでたい」
「国中がお祭り騒ぎになりますわね」
「もちろんそうでしょうね、なんといっても念願のお世継ぎですもの」
「王妃様も大層お幸せそうですわ」
「あの方はどこか儚げな雰囲気をお持ちでしたけれど、今は本当に輝いていらっしゃいませんこと」
「血を分けたお子様ですもの」
「思えば、王妃様の肉親と呼べる方はもういらっしゃいませんものね…」
「早くお生まれにならないかしら」
「ふふ、きっと王妃様がそれを一番願ってらっしゃるわ」


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「おい、まだか」
「貴殿が焦っても、生むのは王妃様だぞ」
「分かっておる。ただ、早く男児かどうか知りたいではないか」
「まぁそれは重要ですが…」
「女児であると色々と弊害があるからの」
「そういえば、王は?」
「お忙しい方ゆえ、執務室だそうだ。そわそわしておったと、侍従が」
「ははは、それは見物ですね」
「…ん?」
「生まれたか!?」
「―――お生まれになりました! 王子です!!」


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「おい、お世継ぎはお生まれになったんだろ」
「ええ、王子だとか」
「でもお披露目とか、そんなのねぇな」
「まだ生まれたばかりだからな、そんなすぐには出せんのだろ」
「それもありますが、暗い噂もあるようですよ」
「なんだってんだ?」
「産後の肥立ちが悪く、王妃様の体調が優れないのだとか」
「おいおい、そりゃマジか」
「最近では王が遠方に視察に出ることもないようですし。王が王妃につきっきりという噂ですよ」
「自分の子供が生まれたばっかだ、家あけたくねぇんじゃねぇの」
「そうだといいのですが、ね」





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